続きはご想像におまかせします
「何ぃ?

君、中学生でしょ?

いじめられてんの?

俺達さぁ、助けてやるよ。」

軽々しく彼が僕の肩に手をかけた。


ドクン――。

「いえ……違います。」

僕はなんとか声を出した。


と……。


ドン――。


一瞬にして、ものすごい音が僕の目の前を襲った。

同時に、僕に話し掛けていた男が消えた。

「……にすんだ、テメー!」

その声で、僕は我に返った。

あの男……誰かに殴られたんだ。

一体誰に?

正義の主役は誰っ?


え……っ? 島村花?


僕は目をこすった。

……でも、間違いなくあいつだ!

僕が最もうらんでいる人だ!


殴られた男以外の不良達は、
島村花に襲い掛かった。


ところが島村花はその間をスルリと抜けて僕の手を引いた。

何という駿足だろうか。

一歩間違えれば僕はひきずられてしまうだろう。


意識を失いそうになるまで走った。

とにかく島村花のペースに合わせて……。
< 147 / 236 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop