続きはご想像におまかせします


……。

「悟! 悟!」

姉ちゃんに叩き起こされた。

「何?」

僕は無理矢理に体を起こした。

「あんた、今から学校行きな!」

……っ?

そんなこと姉ちゃんに言われたのは初めてだ。

「行きたくないにきまってんじゃん。」

僕はボソッと言った。

「んなことわかってるよ。

でも、今がチャンスなんだよ!」

「『チャンス』?」

「そぉ! チャンス!

行きにくいことなんてわかってる!

でも、今が一番行きやすい時なの!

それはあたしが保証する!」

「んな……。」

「今から十五分以内に家を出なさい!」

「……はい。」

今までにない、姉ちゃんの厳しさ。

うれしいような、
悲しいような、
寂しいような。

でも、姉ちゃんの言葉を信じないわけにはいかない。

今までずっと信じてきた人だからね。

……わかったよ!


僕はしたくをして家を出た。
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