続きはご想像におまかせします
「行ってきなよ。」

ん?

お母さん……っ?
「『将来』とか『義務』とか『金』とか……。

そんなめんどくさいこと言うつもりないけどさ、
これだけは言っておくよ。

周りみんな、あんたに学校に行ってほしいと思ってるよ。」

何だよ?

今までほったらかしだったくせに。

こういうときばっか臭いこと言いやがって。


僕はそっぽを向いた。

「……って……
お姉ちゃんが言ってたよ。」

は?

「今までほったらかしだったお母さんが、
そんな偉そうなこと言うと思う?」

何、その投げやりなセリフは。

「やな奴だね。

お母さんって。」

僕は遠慮もせずに言った。

「ごめんなさい。

今日からなんとかしていこうかな。

自分を。

あんたも変わるらしいからさ。」

……。

不器用すぎだろ?


僕はまたそっぽを向いた。

さっきとは違う意味で。
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