続きはご想像におまかせします
ゴミを掃く藤野の体が一瞬停止した。

「俺?」

ほうきを握りながらあたしを見た彼。

今、あたしと目が合ってる。

「そう。」

あたしは更に藤野の目を見た。

「や……やっぱそういうことかぁ。

でも安藤、無理じゃねぇか?」

小出が動揺した。

「あたしが変人だから?」

「そ、そうじゃなくてさ、
カズゥには石垣がいるじゃんか。」

『カズゥ』ってのは、藤野のニックネーム。

「別に『付き合いたい』とか『好かれたい』とかないから。」

何回このセリフ言わせる気だ……?

「そうですか。」

「ははは。」

二人とも、かなり退いてる。


まぁ、いつものこと。

気にしない、
気にしない。
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