続きはご想像におまかせします
「おしゃべりするだけなら帰ってくれる?

ここ、本屋なんだけど。」

藤野のおじいちゃんだ。

「あ、はい。

ってか、和人君います?

話したいんですけど。」

『いもしないじいちゃん作ることも』……
じゃぁ、この人は……。

鳥肌が立ってきた。

「あぁ。

そこの階段上がってくれりゃぁわかるよ。

なんだ、今日はずいぶんと和人は人気者だな。」

あたしは、彼の言葉をほとんど無視して階段を上がった。


コンコン――。

それらしき部屋をノックしてみた。

「あぁ? じいちゃんか?」

中から大好きな声が聞こえてきた。

「あたし、安藤真奈。」

「……。」

なんで無言?

「ちょっと話したい。

大丈夫。

変なことじゃないから。」

「入れよ。」

許可が出た!


あたしは堂々とドアを開けた。
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