続きはご想像におまかせします
「そのいたずら心がエスカレートして、
ライフプラネット人どおしの戦争が起こる。

魔法VS魔法のね。」

「そ……それは、確実な話なんだよね?」

「あぁ。

今朝、未来見てきたから。

『ウィッシュバトル』って名前の戦争になるらしい。

一人はアメリカ、
一人は中国、
一人は日本……
つまり俺だ。」

「藤野も参加するの……?」

「いや、しない。

宣戦布告はされるけど、
俺はその戦争を止めようとする。」

「よかった……。

ん?

『止めようとする』?

それって、『戦争、止まれ』って魔法使うわけにはいかないわけ?」

「そう簡単にいくなら何も悩まないっつの。

アメリカの奴も中国の奴も『この戦争は止めさせない』とか願えば、
俺は何もできなくなる。

だから、これはある意味頭脳戦だな。

誰がどれだけいい『お願い』をするか。

すべてはそれにかかってる。」

「……。」

「まぁ、俺が勝てる自信はあるよ。

相手は十歳だし。

俺の方が四年も地球にいる時間が長いんだ。

知識の量で差がつくだろうね。

……ってか、今朝見た未来だと、
俺は勝って、戦争を止めさせた。

おまえとね。」

「あたし?」

死ぬかと思った。

あたしが戦争を止める?

そんな、歴史に名前を刻むようなこと、

あたしが……?

「あぁ。未来は簡単に変えられる。

だから、別におまえと俺が協力しなきゃいけない、なんて言わない。

けどな、何度も計算したりシュミレーションしたりしたんだけど、
おまえと俺じゃなきゃ『ウィッシュバトル』は止められない。」

「なんであたしが……。」

「頭いいからだよ。」

「は?」

あたしが『頭いい』……何をどうしたらでてきた結論だろうか。

前回のテストの結果があんなだったあたしに『頭いい』?
< 196 / 236 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop