続きはご想像におまかせします
「ナルホド。

デ、キョウハドウシタノカナ?」

「この学校の四年生に転入生がいると聞いたのですが……」

「『転入生』?」

おじさんは首を傾げた。

先生にもわからない単語はあるらしい。

「えっと……新しく入ってきた……」

「『ニュースチューデント』です。」

安藤に負けた……。

「オォ、ナルホド。

テリー・グローガンクンノコトダネ。

アイニキタノカイ?」

「はい。」

「ジャ、ツイテキナ。」

……。

なんともあっさり。

まぁ、早いに超したことはない。


俺と安藤は日本語の先生についていった。

「チョットマッテイテ。」

「はい。」

俺らは教室の前で待たされた。

中はかなり騒がしい。

多分、休み時間なんだろう。

“Terry!(テリー!)”

おじさんは教室に入って、
怒鳴るような声をあげた。

“What?(何ですか?)”

なぜか、中から聞こえてきた声は俺の予想通りのものだった。

少し生意気そうな、男の子の声……。

“It is a visitor.(お客さんだよ。)”

“I will go.(今行きます。)”

中から男の子が出てきた。

「デハ、ゴユックリ。」

おじさんは行ってしまった。


なんとも厳しいこの三人……。
< 217 / 236 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop