続きはご想像におまかせします
沈黙の漂う女子トイレ。
あたしは時間がわからなくなるくらいずっとそこにいた。
「おい!」
突然、誰かがあたしに迫ってきた。
もしかして、さっきの金髪男……?
あたし、ここにいるのバレた?
また足が震え出した。
今度こそ終わりだと思った。
目をぎゅっとつぶった。
「ビビってんじゃねぇよ!」
女の人の声だった。
ゆっくりと目を開けた。
『美人』――第一印象はそれだった。
初めて見る顔なのに、
馴れ馴れしい顔付きや声……。
「誰ですか?」
そう尋ねるしかなかった。
「さっきの不良少年。」
「……?」
冗談?
「……だと思ってあんたはビクビクしてたんでしょ?」
「……はい。」
この人は誰?