続きはご想像におまかせします
あたしは勢いよくトイレから出た。
行き先?
もちろん学校だよっ!
少し変わった自分をさ、
見せてやりたいんだ、吉澤に!
ガラ――。
あたしは静かに教室のドアを開けた。
一瞬先生の顔が歪んだ。
『なんで来るんだよ?』って目でうったえ掛けてくる。
悪いけど、そんなんじゃあたし、怯まない。
トラブルメーカーですけど何か?
迷惑かけるのは悪いと思ってるけど、
逃げるのはもっと悪いと思ってるから。
よろしくっ!
望からのキツい視線も、
今じゃある意味心地よい。
「体調不良じゃなかったのか?」
目を細めてつぶやく担任。
「嘘ついて、どうもすみませんでした!
あたし、このとおり元気です!
すみません、授業中断させてしまって。
静かにしていますので、再開してください。」
かなりすっきりした。
「……調子悪くなったら保健室行けよな。」
隣の席の男子からのキツい言葉。
「『わ・る・く・な・っ・た・ら』ね。」
あたしは笑顔で言った。
教室のあちこちから舌打ちが聞こえる。
あんたら、あたしが嫌だから舌打ちしてるんじゃないよね?
わかってるよ。
みんなで舌打ちすんのって、
気持ちいいんでしょ?
でも忘れないで。
それ、絶対後になって後悔するから。
なんか今日のあたし、
すごいプラス思考。
手ぶら+私服で来ちゃったもんだから、
すごい居心地悪いけど、まぁ、ドンマイで。