続きはご想像におまかせします


授業終了のチャイムが鳴ると、
あたしはすぐに更衣室に向かった。

さすがにこの恰好はヤバイからね。

学校指定のジャージに着替えなきゃ。


着替えていると、早速やってきた。

明美、智佳、絵里。

「なんか、こういうドラマあったよねぇ。

いじめられっ子がはい上がってくる話。

花ちゃん、それの真似してる感じ?」

明美が楽しそうにあたしの顔を覗き込んだ。


ガタガタ――。


どうして……?


足が震え出した。


あんなに決心固かったのに、
やっぱり、あたし、そんなに強くない。

怖いんじゃないのに。

意味もなく……震える。

「はっ? そんなわけないじゃん。

あたし、人生やり直すつもりで学校来たの。」

なんとかさらりと言えた。


足の震えを隠すために、
ものすごいスピードで着替えながら言った。

「死ねよ!」

絵里の割れた声と同時に、
あたしは更衣室から追い出された。

つか、蹴っ飛ばされた。

着替え終わってたのが不幸中の幸い……。
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