続きはご想像におまかせします


「どうぞ。」

豪邸……。

ちょっと予想外だった。

「ありがとう。」

あたしはペコリとお辞儀をして、
入れさせてもらった。

「こんにちは。」

あの恐怖のお姉さんに挨拶をされた。

「こんにちは……。」

無意識に声が小さくなってしまった。


あたしは、太田(悟)の部屋に案内してもらった。


二度目の、二人きりの空間……。

お互いに黙ってしまった。


もう……コクっていいよね?

「あのさぁ!」

あたしは切り出した。

「ん?」

太田は首を傾げた。


あたしは深呼吸をした。

「今まで、本当にすみませんでしたっ!」

あたしは頭を下げた。

「ど、どうしたの、急に……?」

太田は苦笑いで少し退いた。

「今から、言いたいことがあるから、
その前にちゃんと謝っときたくて。

今まで、太田を傷つけてきたこと……」

「あ、別に大丈夫だよ。

もう、全然気にしてないから。

で、『言いたいこと』って?」

「……ありがとう……。それはね……」

体が熱くなった。


言えないかもしれない。

……でも言わなきゃ……!


あたしはもう一度大きく深呼吸をした。
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