続きはご想像におまかせします


気付けば朝になっていた。

「何曜日だっけ?

あ、日曜日か。……部活だ。」

俺は勢いよくベッドから跳ね上がり、
部活の用意をした。

「部活?」

一つ下の妹(テニス部、一年)がどうでもいいような顔をして聞いてきた。

どうでもいいなら話し掛けなきゃいいのに。

「そうだけど。」

俺は素っ気なく答えた。

「昨日、先輩とデートしたんだって?」

また、どうでもいいような顔だ。

だから、会話する必要なんかねぇじゃんか。


そういや、明美ってテニス部なんだ。

「だから?」

俺はまた素っ気なく言った。

「別に。ちゃんと大事にしてんのかなぁ、
って思って。」

「……。……行ってくるよ。」

俺はこれ以上こいつと話す気にはなれなかった。


すると、妹は俺に菓子の詰め合わせを投げ付けてきた。

「行く時食べれば? 朝食代わりに。」

「……。」

なんつぅ妹だ?

気分害されて朝飯食う気失せたお兄様に菓子の詰め合わせを渡すとは。

「行ってらっしゃい。」

『早く行け』とでも言いたげな憎たらしい顔。


俺はため息を吐いてから家を出た。
< 52 / 236 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop