続きはご想像におまかせします
腹が鳴る。
でも、妹からの菓子を食べる気にはもちろんなれず、
ダッシュで学校に行った。
「ハイ、一分遅刻! 腹筋五回な!」
カズゥが俺を指差して叫んだ。
「マジかよぉ?
つか、今日先輩は?」
俺は腹筋をする時間を少しでも遅らせようと、
別の話題を無理矢理出した。
「バカか、おまえは。
もう引退したっつの。」
カズゥは笑いながらため息を吐いた。
「あ、そうだったな。」
「つか、早く腹筋やれよ!
たったの五回だろ?」
「……わかったよ。
あぁ、ヤダヤダ。」
なんで腹筋が嫌かって?
グランドでやるもんだから、
髪に砂が大量に付くからだっつの。
年頃の男子中学生が砂まみれの髪を嫌がらないはずはない。
遅刻一分につきグランドで腹筋五回……
よく考えたもんだ、
顧問のヒゲちゃん(ヒゲ生えてるからそう呼んでる)は。
一、二、三、四、五! 砂まみれ……。
グー――。
あぁ、腹減った。
「先輩、腹減ってるんですか。」
人間チェックが大好きな一年代表、
尾沢(おざわ)が俺の顔を覗いた。
「えっ?
あ、まあ。朝食ってねぇから。
……あ! でも気使わなくていいからな。
菓子持ってきてあるし。」
調子に乗って言っちまった。
頭の砂を払いながら。
でも、妹からの菓子を食べる気にはもちろんなれず、
ダッシュで学校に行った。
「ハイ、一分遅刻! 腹筋五回な!」
カズゥが俺を指差して叫んだ。
「マジかよぉ?
つか、今日先輩は?」
俺は腹筋をする時間を少しでも遅らせようと、
別の話題を無理矢理出した。
「バカか、おまえは。
もう引退したっつの。」
カズゥは笑いながらため息を吐いた。
「あ、そうだったな。」
「つか、早く腹筋やれよ!
たったの五回だろ?」
「……わかったよ。
あぁ、ヤダヤダ。」
なんで腹筋が嫌かって?
グランドでやるもんだから、
髪に砂が大量に付くからだっつの。
年頃の男子中学生が砂まみれの髪を嫌がらないはずはない。
遅刻一分につきグランドで腹筋五回……
よく考えたもんだ、
顧問のヒゲちゃん(ヒゲ生えてるからそう呼んでる)は。
一、二、三、四、五! 砂まみれ……。
グー――。
あぁ、腹減った。
「先輩、腹減ってるんですか。」
人間チェックが大好きな一年代表、
尾沢(おざわ)が俺の顔を覗いた。
「えっ?
あ、まあ。朝食ってねぇから。
……あ! でも気使わなくていいからな。
菓子持ってきてあるし。」
調子に乗って言っちまった。
頭の砂を払いながら。