続きはご想像におまかせします


練習が終わった後、
俺は調査を開始した。

といっても、まあ、本人に聞いてみただけだけど。

「カズゥぅ!

寝不足とか嘘だろぉ?

クマついてねぇもん!

なぁに悩んでんだよぉ?」

俺はできるだけ『ふざけて聞いてますオーラ』を出して聞いた。

「『悩み』? んなもんねぇって!

マジで寝不足だよ! 寝不足の人全員にクマがつくわけじゃねぇし!

……何だよっ? マジだって! マジ!」

カズゥの必死の抵抗。


怪しいな。『友人の勘』っつのは、そんなあまっちょろいもんじゃねぇぞ。


でも……

「ふぅん。

じゃ、ちゃんと寝ろよ?

女子からの人気度落ちるぞ。」

って流しといた。

無理に聞いて答える奴じゃねぇんだ。

こいつ。

「わぁったよ! んじゃぁなぁ。」

「おぉ。」

今日はここまでにしといてやろう。

退いてやるのも優しさだ、
うん。

あれ?

俺、少し性格良くなったかもしんねぇ。
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