続きはご想像におまかせします
「じゃ、小出君、一人で帰れる?」

よし来たっ!

「はい。」

俺は『少し辛いですけどぶっ倒れるほどではありません』的な演技をして学校を出た。


俺、才能あるわ。

将来、俳優も夢じゃないかもな。


……そんなどうでもいいことを考えながら、
俺はカズゥの家へ向かった。


変に心配しすぎても迷惑かけるだけ。

のんきな顔していよう。


ピンポーン――。

カズゥの家のインターホンを鳴らした。


……。誰も出ない。


まさかな。もう一度押す。

……やっぱ出ない。


さすがに緊張してきた。

インターホンに出れないほどの風邪で寝込んでるなんてありえない。

ん……? 理由? んなもんねぇ!

勘だよ、勘!

なんかあるんだよ。

カズゥには。

誰にも言えない何かが……。
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