続きはご想像におまかせします


「ハァ……。」

ため息が出る。


不思議だな。

『ハァ』ってやってる時は気持ちいいのに、
その後は余計疲れる。

「学校、休みでいいよね?」

二階から下りてきた妹が言った。


『十一時』……アナログ時計がそう言っていた。

もちろん、午前のな。

「そりゃな。

ってか、おまえは学校行かないのか?」

「メンドイから今日休む。

『風邪』ってことにして。」

「んな。俺のためだろ?」

「まさかね。

それは休むきっかけになっただけだよ。

あたしバカだから一日の欠席くらい何ともないよ。」

「……。」

『サンキュ』。

言いたかった。

いや、言ったかもしれない。

自分が気付かないだけで。
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