続きはご想像におまかせします
……。
そんなわけないのに。
あたしが誰かと付き合えるわけないじゃん。
『藤野』ってのは、
明美の彼氏、小出の親友(多分)。
サッカー部部長で、
かっこいいっていったらかっこいい。
そんな人が、
あたしなんか相手にするわけないのにね。
「藤野かぁ。
彼氏にしたい人ナンバーツー的な存在だけど、
あの人、謎多くない?」
智佳があたしを指差して言った。
「確かにぃ。
親とか見たことないよねぇ。」
「まさか独り暮らし?」
「えぇ、それは無くない?
面談とかあんじゃん。」
「それでも見たことないよ。」
「え、じゃぁ、マジで?」
「えぇ……」
明美と智佳の会話に入れなくなってきたあたしは、
笑顔のまま無言で席に着いた。
後一分でチャイム鳴るしね。
「おはよ、絵里。」
噂をすれば……挨拶してきたのは、藤野。
さっきの話のとおり、
席は隣。
「おはよ。
……なんで『絵里』?」
「石垣ってこのクラスに二人いるじゃんか。」
「ま、そうだけど。」
あたしの声はシュンと小さくなった。
男子に、しかも藤野みたいな奴に『絵里』だなんて、
かなりハズイ。
「今日の体育って何?」
「サッカー。」
「マジメ?
俺、超張り切るんだけど。
見てろよ!
俺のビューティフルプレーを!」
「……。」
なんであたしにそんなこと言うの?
なんか、あたしの後ろに誰かいて、
その人に話し掛けてるみたいな藤野。
……!
あたしは今、さりげなく思ってみた。
『藤野、あたしのこと好きなんじゃないの』……?
ブルブルッ。
ありえないっ!
バカじゃないの?
なんでそんな恥ずかしいこと平気で考えられるの?
今の無し!
無かったことにして!
そんなわけないのに。
あたしが誰かと付き合えるわけないじゃん。
『藤野』ってのは、
明美の彼氏、小出の親友(多分)。
サッカー部部長で、
かっこいいっていったらかっこいい。
そんな人が、
あたしなんか相手にするわけないのにね。
「藤野かぁ。
彼氏にしたい人ナンバーツー的な存在だけど、
あの人、謎多くない?」
智佳があたしを指差して言った。
「確かにぃ。
親とか見たことないよねぇ。」
「まさか独り暮らし?」
「えぇ、それは無くない?
面談とかあんじゃん。」
「それでも見たことないよ。」
「え、じゃぁ、マジで?」
「えぇ……」
明美と智佳の会話に入れなくなってきたあたしは、
笑顔のまま無言で席に着いた。
後一分でチャイム鳴るしね。
「おはよ、絵里。」
噂をすれば……挨拶してきたのは、藤野。
さっきの話のとおり、
席は隣。
「おはよ。
……なんで『絵里』?」
「石垣ってこのクラスに二人いるじゃんか。」
「ま、そうだけど。」
あたしの声はシュンと小さくなった。
男子に、しかも藤野みたいな奴に『絵里』だなんて、
かなりハズイ。
「今日の体育って何?」
「サッカー。」
「マジメ?
俺、超張り切るんだけど。
見てろよ!
俺のビューティフルプレーを!」
「……。」
なんであたしにそんなこと言うの?
なんか、あたしの後ろに誰かいて、
その人に話し掛けてるみたいな藤野。
……!
あたしは今、さりげなく思ってみた。
『藤野、あたしのこと好きなんじゃないの』……?
ブルブルッ。
ありえないっ!
バカじゃないの?
なんでそんな恥ずかしいこと平気で考えられるの?
今の無し!
無かったことにして!