SCU─始まりの章─
それから約30分が過ぎた
健太郎は中に入れば何かわかるかもしれないと思い、門を開けてみようと試みたが、
10mもある鉄の塊を、
身長175cmの健太郎
が動かすのは到底無理だった
「ハァ、ハァ、ハァ・・・疲れた〜!!」
健太郎が汗だくで草の上に倒れこむと、後ろから声が聞こえてきた
「おい、そこのお前!ここで何をしている」
「!!?」
健太郎が慌てて起き上がり声のする方を振り向くと、そこには帽子をかぶった少女がいた
「お前、よそ者だろ?」
「な、なんでわかるんだ?」
「フン。お前がよそ者かどうかくらい、ニオイでわかる」
そう言いながら、少女は少しずつこっちへ近づいてくる
1m近くまでくると、ピタリととまった