SCU─始まりの章─
stage04.白髪の男
「なんなんだ一体・・・」
門をくぐった健太郎は驚かずにいられなかった
同じ格好をした数十人もの人が、真ん中に一本の道を作るようにして並んでいた
「なにボケッとしてやがる。さっさと行け!」
げしっ
「うおっ!?」
あっけにとられていた健太郎は、後ろにいた少女から尻を蹴られた
健太郎は転んで10mほどぶっ飛んだ
ズザザザザ
「ったく」
転がっていく健太郎を気にすることなく、少女は門の中へと足を踏み入れた
その瞬間
「おかえりなさい!!」
並んでいた人間が一斉に声をあげた
「ああ」
少女は歩きながらそれに応えた
───ドンッ
「いってぇ・・!」
何かにぶつかり、健太郎はゆっくり起き上がった
次の瞬間、健太郎は何かの影に覆われた
「なーにやってんだお前?」
突然聞こえてきた声に驚き、健太郎は上を見上げた
「お前っ・・!!」
健太郎を見下ろしていた声の主は、自分をここまで連れてきた張本人、卯月慎だった