図書室のラブレター

（私、何やってるんだろ…）




こんなおかしな行動を
とっちゃうなんて
私は相当疲れてるのかも。



古臭い図書室でも落書きは
いけないって分かってる。




それに花井君は今日も
来るなんて限らない。



根拠なんて１つもないよ。




──ガラッ　　




それでも
花井　晴樹はやってきた。



思わず近くにあった本を
読んだフリをする私。



それは全く興味の無い
恋愛小説。


今まで読んだことの無い
ジャンルだった。



その本から
こっそりと盗み見をしていた。





花井　晴樹はやっぱり
いつもの場所に向かっていく。




一歩、一歩と進んでいく。




同時に私の鼓動も
速くなっていた。