図書室のラブレター
──ドサッ
足元に落ちた小説。
それは図書室で借りた
恋愛小説。
『甘酸っぱい恋』だった。
今まで恋愛小説なんてって
馬鹿にしてた。
こんなにも
上手くいく訳ないって。
でも違うんだね。
行動するから
物語は生まれる。
それこそが
その1人の女の子の勇気。
それが奇跡に
つながっていく道標。
「…私の……バカ…」
私は大粒の涙を拭った。
そして帰りに彼の靴箱に
一枚の手紙を入れた。