図書室のラブレター



「だって好きな人を
ここに見に来ていたんでしょ?」


「そうだっつってんだろ」


「じゃあ好きな人は
私のことじゃないでしょ?」


「俺に何度
言わせたらいいんだよ」




晴樹君は困ったように
顔を赤らめていた。



理解できない私と、
不器用すぎる彼。


繰り返し答えの見えない
言い争いが続く。




「じゃあ私じゃないでしょ。
窓から見える人なんだし…」


「バカじゃねぇの?」


「だって…!!」




…バカだって
言われる筋合いないよ。


言ってる意味が
ハッキリしないんだもん。




「じゃあ、
こっちに来てみて」




私は言われるがままに
とにかく着いて行った。



そしていつも彼が
座っている席に
座るように言われた。



だから渋々従った。


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