図書室のラブレター




***



「龍慈君…」




私はゴクリと
固唾を飲み込んだ。




「分かってるって。
ちゃんと話すよ」




首を縦に振った。





事件の始まりは中2の冬。


ちょうど今から
3年前の事だった。



俺の兄貴はいわゆる
不良グループの幹部だった。


その兄貴は俺の憧れだった。




そんなある日。


グループに入らないかって
誘いがきたんだ。



嬉しかった俺は晴樹も
一緒に入ろうと誘った。


小学生からずっと悪がきだった
俺たちは気の合う仲間だった。



2人でそのグループ
「新月」に入った。



最初は嫌がってた晴樹も
なぜか入ってくれた。


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