図書室のラブレター



それは本当に度胸がいること。



今まで通りに先輩は
周りから殴られたり、
蹴られたりされていた。



今までの先輩もずっと
この儀式を受けていた。




いわゆる1対多勢。


顔面はつぶれるほど
ムチャクチャに。


骨も粉々になるくらい。



でもこれが
辞める時の儀式だった。




「安藤…先輩…」


「龍慈、泣くな!」




俺たちは声を枯らしながら
ひっそりと涙を流していた。





やっと儀式が終わった頃。



誰もいなくなってから俺らは
安藤先輩のもとに駆け寄った。



もう息は絶え絶えしかった。


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