図書室のラブレター



「あ、安藤、先輩…」


「お前たちはまっすぐに
生きるんだぞ」




顔面は崩れていて、
歯も折れてなくなっていた。


口から何度も血が
流れて止まらない。




「安藤先輩、何言ってんだよ。
これからが人生なんだろ?」


「…晴樹、そうだよな…」




安藤先輩はその言葉を
最後に亡くなった。



俺たちの目の前で
天国に向かって行った。




「なんだよ…、
安藤の…バカ野郎」




晴樹は涙を流しながら
怒っていた。



何度も先輩の体を
揺すっていた。




それから晴樹は変わった。


それから1ヶ月で
晴樹の名前は有名になった。


別名「鋼龍」で。


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