図書室のラブレター



「最近、いろんな奴を
倒しまくってる奴が
いるみたいだな」


「それって、
新月にいる奴だろ?」




噂は噂を呼んでいく。



ちょうどその時に不良学校の
ボスにも呼び出されたのだ。


もちろんボスに圧勝だった。



でも次の日には1人で
全員を倒したって噂が
流れていた。





それから月日は過ぎて
夏の終わりを迎えた八月末。


最近はケンカの噂は
全く聞かない。



でも噂だけが
1人歩きしていた。



その頃のアイツは
どこか冷静で、優しく思えた。




「晴樹。
お前やっぱりおかしい」


「それは俺の勝手だろ。
俺からじゃなくて周りから
勝手に手出してくるからだ」


「このままだったら
お前の命が危ねぇよ」




俺は忠告ぐらいしか
出来なかった。


今度、いつ大きな事故が
起こるか分からなかったから。


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