図書室のラブレター
Friend―友だち―
そして次の日。
休み時間に
友人が顔を覗かせてくる。
「よっ!!蓮実」
「結依<ユエ>…」
大親友の
柏園 結依<カシワゾノ ユエ>。
私なんかと親友だと
思えないほどの真逆な性格。
活発で頼りになる結依は
自慢だった。
「また本読んでるの?
本当に好きだよね!」
「まぁね」
「で、今は何読んでるの?」
「えっとね、推理小説」
「またぁー?
ほんとに飽きないよね」
「全然飽きないよ」
そしてチラッと中身を見せた。
「うわー、やっぱり
あたし活字苦手だって。
目が痛いもん」
「じゃあ、もっと見るー?」
そして目の前で
何度もチラチラと見せる。
こんな会話は
日常茶飯事だった。