図書室のラブレター
「バカなこと言うな…」
瞬間。
大勢の人の気配を
2人は感づいた。
「こんなところで2人が
話してるなんて奇遇だな」
後ろからの響く声。
それは魔物の恐ろしい声。
冷や汗が滑り落ちる。
「やっと来たか」
「待たせたな」
「待ってたぜ」
晴樹の威圧感が変わる。
そして増した気がした。
「鋼龍…」
振り返った龍慈は声を失った。
俺の真後ろに立っていた人物。
それは「新月」の総長と
俺の兄貴を含む
メンバー全員だった。