図書室のラブレター
「蓮実、そういえば
相談があるんじゃなかったの?」
「うーん、ちょっと待って」
そして再び
推理小説を読み始めた。
「あのね、忙しいところを
この結依様がわざわざ
来て差し上げてるのよ?
はやく言え!!」
「でももうすぐ
犯人が分かるんだもん」
「…話す気あるの?」
「でも…」
「…約束忘れたんですね?」
重たくて低い呟き。
それは私の心に
終止符を残した。
(さすが結依……)
「はぁい」
せっかく良い場面だったのに。
もうすぐ犯人も
分かるところだったのにな。
私は仕方なくしおりを挿んだ。