図書室のラブレター
「は…すみ…?」
「結依!!!」
「蓮実…!!」
そのまま私は
彼女を抱きしめた。
顔が強張っていた。
そして手の震えが
止まらないみたいだった。
その手が指すのはグラウンド。
その先に見えたモノ。
土煙ではっきりとは分からない。
でも、そこは
地獄のようだった。
状況は一対多勢。
土煙は止まない。
生き物のように
舞い続けている。
そこにまき散る血しぶき。
飛び交う拳。
強面の表情。
痛いなんてものじゃなかった。