図書室のラブレター
結依は何も返事をしなかった。
だから気にせずに話を続けた。
「今はね、戦ってるの」
「分かってる」
「敵と戦ってるんだ。
自分というものと」
そう。
過去を知っている自分と。
「あいつとは関わらないって
約束をしたじゃない!」
「確かにそうだね」
「あんな奴の方が大事!?」
「そういうことじゃなくて…」
「それじゃあ、
別れてくれる?」
「できない」
「蓮実なんか、大っ嫌い!」
結依は今までにないほどの
大声で叫んだ。
そのあとに見た蓮実の顔は
悲しそうだった。