図書室のラブレター
「結依がいいなら、
絶交する」
悲しそうだった。
でも泣き出したいのは
こっちだった。
だから、
うつむいて呟く。
「…あんな奴のどこがいいのか、
さっぱり分からない」
悔しくて辛くて、
何を言ってるのか
さっぱり分からなくなった。
「あの人を…」
蓮実の優しそうな声音に
私は顔を上げた。
「あの人を愛しているの」
毅然としたまま、
言い切る彼女。
迷いが見えない表情だった。
そして彼女は
まっすぐに足を進める。
乱闘の中にたった1人で。