図書室のラブレター



そしてその人は
諦めたのか私に詰め寄った。




「あれには
ちゃんとした理由があるから」




その人が言う事が
信じられなかった。



私たちの何を
知っているというのか。




「信じられない!」


「俺の事は
信じなくて結構だ」


「何も信じられないよ!!」


「本当に?」




どうして
こんなことを聞くのか。



さっぱりだ。




そもそも蓮実の
何を知っているのか。



晴樹と関わるようになって、
良い事なんてある訳がない。




「でも蓮実の事は
信じてあげてよ」




その人はそれだけは頼むと
言うようだった。


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