図書室のラブレター
彼らは目的である
晴樹君にしか
興味はないようだ。
涙が落ちそうになるのを
必死にこらえる。
この涙を流すにはまだ早い。
「まだ泣いてはいけない…!」
このままだったら
怪我人だけでは
済まされないだろう。
それこそ安藤先輩のように
悲劇がまた起きてしまう。
これ以上、
誰も傷ついてはいけない。
誰も傷つけたくない。
体も心にも……。
そして
私に出来ることを考えた。
この争いを止める為には
何をすればいいのか。
何が出来るのか。
本当は警察に頼んだ方が
早いのかもしれない。
でもそれは避けたかった。
あとが大変になると
目に見えていたから。