図書室のラブレター
俺自身もおかしく思う。
晴樹は何が面白いと
言うようだった。
俺だって、自由を
味わってみたいんだ。
お前が望んだ自由、
蓮実を見つけた世界を。
蓮実にも言われたんだ。
お日様の下が
よく似合うよって。
だから、違う生き方も
ありなもかもしれない。
俺には、もう怖いものはない。
俺は晴樹にだけ
はっきり聞こえる声で言う。
「俺が負けてやる」
「嘘だろ…」
そして俺は
総長の方に向き直す。
そしてまっすぐ見て
胸を張って宣言した。
「俺も脱退する!」
明らかに総長の機嫌が
悪くなっていくのが分かる。
「いい根性してんじゃねぇか!
この女がどうなっても…」
「晴樹が助けるから
全く問題はない」
はっきりと告げた。