図書室のラブレター




何も出来なくて、
何をしたらいいかも分からない。



ただ暇な一日だけが
過ぎ去っていく。



とりあえず毎日、
図書室に通っていた。



彼と出会ったこの場所。



まだ半年も経っていないのに
思い出が詰まっていた。



本当はここに
来ることはすごく苦しい。


けれど来ないと
もっと寂しいのだ。




「今日も1人かぁ…」




私はカウンターの席で
溜息ばかりがこぼれる。




「仲原さん!」


「あ、はい」


「今日もお疲れ様。
いつもありがとうね」




そうなのだ。


相変わらず、
私一人で当番していた。


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