図書室のラブレター



「わた…私…
何も…出来なくて…」




気が付けば
涙が溢れていた。



視界もぼやけていた。




「うん」


「力にも…なれ…
なれなくて…情けないよ」


「そっか。
いつもかかえて
しまっていたんだね」




私はうなづく。




「龍慈君にも嫌われて
…結依にも嫌われて…」


「うん」


「晴樹君も…うぅ…」




そこで
言葉は途切れる。



嫌われてしまった。




好きなのに。


大好きなのに。


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