図書室のラブレター
彼女は優しく
私を見守ってくれていた。
「でもね、
私のせいじゃないの」
「…どうして?」
「だって龍慈君が
言い寄って来たから」
「そっか。
でも本当にそうかな?」
「え?」
「晴樹君って人から
ちゃんと聞いたの?」
「…それは…
聞いてないけど…」
私は微笑んでいる彼女を
ゆっくりと見る。
目と目が重なり合った。
「あなたは
何も行動してないのね」
ズキン
胸がズキンと痛い。
そうだね。
私は何もしていない。
誰も悪くない。