図書室のラブレター



「でも…何をしたら
いいのか分からない」


「本当に?
あなたならもう
答えは出ているはずよ?」




今までも
たくさん考えてきた。



どうしたら結依と
仲直りできるだろう。



どうしたら龍慈君が
許してくれるだろう。



どうしたら晴樹君は
笑ってくれるのだろうか。



いつも脳内は
いっぱいいっぱいで。




「もっと
簡単に考えてみて」


「…簡単に?」


「簡単に。
目をつぶって、
深呼吸をして」




言われた通り大きく
深呼吸して目をつぶる。



頭の中の霧は
少しずつ晴れていく。



答えは
見つかるかもしれない。


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