図書室のラブレター
「朝も夕方も休み時間も
ずっと配ってた!」
「だからなんだよ!!」
「お前の為に
目撃者を探すって!!」
「いいから帰れよ!」
俺は逃げようとする
晴樹を力で捕まえ離さない。
暴れるのを無理やり
引き止めて叫んだ。
「好きな図書室にも
ずっと行ってないって!」
「聞きたくねぇよ!!」
「たった一人で踏ん張ってる。
蓮実はお前が帰ってくるのを
待ってんだよ!!」
「だからなんだよ!
俺には何も関係ねぇよ!」
「アイツ言ってたんだよ!
お前に誠意を見せたいって!」
「そんなの
ウソに決まってんだろ!」
「本当に
そう思ってるのかよ…」
「あぁ!」
晴樹は俺から目を反らす。
それだけで分かる。
嘘だって事が。