図書室のラブレター
「これは、
本当ですか?」
「えぇ」
「生徒会長っていうのも…」
「本当よ」
「図書室で逢った時も
晴樹君のこと知ってたの?」
「だったら何?」
急に沙菜さんは
開き直ってくる。
「なんで
言ってくれなかったんですか!」
「生徒会長にとって
あんな問題児は
いない方がいいもの」
「晴樹君は
そんなことしない!」
「そうだとしても、
学校としては困るのよ」
彼女は言ったんだ。
あの事件当日。
朝から生徒会の
話し合いの準備だった。
だからいつも以上に
早く学校に来ていた。
そして初めから最後まで
全部聞いていたことを。