図書室のラブレター



私は決意を持って、
首を縦に振る。




「覚悟は…」




沙菜さんが促してくる。



私は固唾を飲み込んだ。




「出来たよ。
条件は何?」




出来る限り平常心を
保って前を見る。



そんな私を見て
沙菜さんは笑った。



彼女がこんな言い方をするのは
きっと条件があるからだ。



そうじゃないと、
こんなふうに挑発しない。




「それはね…」




沙菜さんは
条件をはっきりと言う。



私の顔は
どんどん険しくなった。



そして決断を
しなくてはならなかった。




「…分かった」


< 244 / 293 >

この作品をシェア

pagetop