図書室のラブレター
STAGE7
Running―走る―
あの後すぐに沙菜さんは
校長先生に話をしてくれた。
結果、生徒会長が言うならと
処分は取り消された。
一応、
あと一週間の停学処分。
そして
一ヶ月の学校処分となった。
つまり終業式まで学校が
観察保護するということだ。
私はその知らせを
聞いて安心した。
もうこれで彼は
疑われることはない。
組織から抜けた彼は
普通に暮らせるだろう。
安堵のため息が漏れた。
沙菜さんは
そんな私の横で言う。
「約束は忘れないでよ」と。
そう。
私は約束したんだ。
私の大事なものと
引き換えにして。