図書室のラブレター
すると開き直って、
沙菜さんに問い出し始めた。
「だったら、どうして蓮実に
直接言っちゃったのよ!」
「言っちゃダメなんて
聞いてないわよ?」
「あたしは蓮実を
慰めて欲しいって
言っただけよ!」
「でも今回のことは全て
蓮実が決める事じゃない?」
「…そうだったんだよ」
私はふたりの間に入る。
今回のことは全て
私が原因でもあるんだから。
「結依、ありがとう。
心配してくれて」
「蓮実」
「あと、
これもありがとう」
そう言って、この前靴箱に
入ってあった傘を手渡した。
「これ…」
「バレバレだって」
そして私は
沙菜さんに向き直す。