図書室のラブレター
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────…
時間とは早くて
勝手に進んでしまうもの。
気が付けばもう放課後だった。
いつの間に先生の
つまらない話が
終わっていたんだろう。
そして今日も図書室へと
向かおうとした。
「あれ?
今日も図書室行くの?」
後ろから声が聞こえて
振り向くと結依がいる。
「うん。結依は部活?」
「まぁね。もうすぐ大会だし。
あたし短距離に出るんだよね」
「そっか。陸上部も大変だね」
「毎日大変でさぁ。
筋肉痛になってばっかりだし」
そう言いながら
太ももをさすっている。
「それに監督が厳しいし!!
もっと早く走れーとか、
足を高くあげろーとか。
そんなのばっかりでさぁ…」
はにかんだ笑顔で辛いようって
嘆いている。
でもすごく走る事が楽しいって
聞こえるぐらい嬉しそうだった。