図書室のラブレター
答えるように沙菜さんも
私をジッと見てくれていた。
「私、
後悔していないよ」
「本当かしら?
晴樹君が自分のせいで
こうなったと言っても?」
「うん。
これは私が
決断したことだから」
胸を張って告げる。
もう後戻りが出来ない。
取り消せない。
だからって
開き直ってるんじゃない。
これは私が決断したの。
一歩を進めるために。
「図書室はあげる」
「ありがとね。
これでやっと処分できるわ」
沙菜さんはそう言った。
「嘘だろ…」
後ろからの声に
びっくりした。
こんなところにいるとは
誰も思わないよ。
振り返ると彼がいた。