図書室のラブレター



「蓮実、どういうことだよ!
詳しく説明しろよ!!」


「龍慈君…」




我を失いかけていた彼は
私たち三人に詰め寄る。



沙菜さんは驚かないで
冷静に言った。




「そのままよ」


「はぁ?」


「私たちの学校の図書室は
今年度をもって処分するの」


「今年度って、
あと一ヶ月じゃんかよ!」


「龍慈君落ち着いてよ」


「落ち着いていられるか!
大事な場所なんだろ!?」


「…そう、だけど…」


「晴樹も言ってた。
あそこは俺にとって
大事な場所だって!!」




晴樹君、
そんなこと言ってたんだ。



知らなかった。



あそこが大事だったのは
私だけじゃないんだ。


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