図書室のラブレター
「私ね、親友に
先に認めて欲しかった」
「は?」
「でも、
間違ってたんだね」
彼女がこんなにも
素直に謝られると
何も言えない。
「俺はもっとお前の本心を
聞きたかったんだ」
「私ももっと晴樹君の
本心を知りたかったよ」
俺は泣いていた。
こんなにも泣いたのは
いつ以来だろう。
「だったら俺を頼れよ。
お前の力にならなってやる」
俺が無事に脱退できたのも
お前のお蔭だ。
脱退したいと思えたのも
お前のお蔭だ。
龍慈との関係が
崩れなかったのも。
何もかもお前のお蔭だ。