図書室のラブレター


そのままの時間が
二人を包み込む。


さっきより
気持ちが落ち着いた。



そして蓮実は
ゆっくりと話し始めた。



その間も俺たちは
手をつないだままだった。



2人の時間を
埋めるように握っていた。




「学校にも
ちゃんと来てね」


「それ言うの何回目だよ」


「だって…」


「一週間したら
謹慎が解けるんだろ」


「でも、
晴樹君来なさそう」


「…そりゃあな」


「やっぱり!
当日迎えに来る!!」


「いや、来られても…」


「いいの!
隠さないって
決めたんだもん!」




俺は蓮実の言葉に驚いた。



こんなにも
積極的に言うなんて。


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