図書室のラブレター



「それから何人かが
図書室に行くようになった」


「それで2人の文字を
見て確信したのよ」


「あの噂は本当だったって」




そしてその噂は広がって、
ここに訪れる人も増えた。




「これで
俺の作戦は成功した」


「え?」




私はどう成功したのか
分からなかった。



沙菜さんは
ため息をつく。



諦めたように言った。




「ここは壊せない」




その言葉に私は戸惑った。



嬉しいけれど、
分からなかったから。




「蓮実、やったな!」


「え、うん」


「ここは壊されない!」




晴樹君は喜んで、
ガッツポーズを決める。


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